トランクスさんに会いたい
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そう言って視線を落とすと
「……ああ、そういうこと」
マコちゃんの、納得してるけど不機嫌そうな低い声が聞こえてきた。
あれ……? 怒ってる?
そろっと、視線を上げてマコちゃんの顔を窺うと
「何で言わなかったの?」
明らかに怒ってるマコちゃんが、私を睨んでた。
あ。この静かに怒ってる感じは、かなり怒ってるかも……。
普通に怒る時は大きな声を出すマコちゃんが、こんなふうに淡々としてる時は、本当に怒ってる時だっていうことを、私は知ってた。
だから、あんまり刺激しないように
「言って気を遣わせたくなかったし。それに、大丈夫だったんだから、わざわざ言うことないかなぁと思って」
苦笑いで答えたら、少し間を空けて「そう」って短い言葉を返すと同時に、マコちゃんは前を向いて歩き出した。
どんな感情がこもってるのか分からない、マコちゃんの発した、短い返事に続ける会話が見つからなくて、そのまま黙って私も歩き始めると
「っていうか、別に礼言わなくてもいいんじゃない? あの人お礼とか別に求めてないでしょ」
前から「責める」と「面倒臭い」とが混ざったような声がした。
後ろにいても、眉間に皺を寄せる不機嫌な顔が想像出来て
「うん……そうかもしれないけど」
不機嫌を少しでも軽くするように、マコちゃんに同意してから
「でも、トランクスさんに会って、ちゃんとお礼が言いたいの」
そう言った私の頭の中には、あの日、私を守ってくれた頼もしい後ろ姿が、ハッキリと浮かんでた。
「……ああ、そういうこと」
マコちゃんの、納得してるけど不機嫌そうな低い声が聞こえてきた。
あれ……? 怒ってる?
そろっと、視線を上げてマコちゃんの顔を窺うと
「何で言わなかったの?」
明らかに怒ってるマコちゃんが、私を睨んでた。
あ。この静かに怒ってる感じは、かなり怒ってるかも……。
普通に怒る時は大きな声を出すマコちゃんが、こんなふうに淡々としてる時は、本当に怒ってる時だっていうことを、私は知ってた。
だから、あんまり刺激しないように
「言って気を遣わせたくなかったし。それに、大丈夫だったんだから、わざわざ言うことないかなぁと思って」
苦笑いで答えたら、少し間を空けて「そう」って短い言葉を返すと同時に、マコちゃんは前を向いて歩き出した。
どんな感情がこもってるのか分からない、マコちゃんの発した、短い返事に続ける会話が見つからなくて、そのまま黙って私も歩き始めると
「っていうか、別に礼言わなくてもいいんじゃない? あの人お礼とか別に求めてないでしょ」
前から「責める」と「面倒臭い」とが混ざったような声がした。
後ろにいても、眉間に皺を寄せる不機嫌な顔が想像出来て
「うん……そうかもしれないけど」
不機嫌を少しでも軽くするように、マコちゃんに同意してから
「でも、トランクスさんに会って、ちゃんとお礼が言いたいの」
そう言った私の頭の中には、あの日、私を守ってくれた頼もしい後ろ姿が、ハッキリと浮かんでた。