東京デート日和①
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玄関の戸を開けると、暖かい空気と共に、微かな甘い香りが鼻孔をくすぐった。
この胸を締め付けるような、何とも言えない甘い香りの正体。
それは、金木犀という花の香りだと、先日礼堯さんが教えてくれた。
低木に咲く、オレンジ色の小さな花たち。
日が経ち、薄まってきたその香りが名残惜しく、少しでも自身の内に取り込もうと、深く息を吸い込んだ。
甘い香りが全身へと行き渡るように、意識しながら呼吸をしていると
「じゃあ、行って来るね!」
すぐ後ろから、梨子さんの愛らしい声が聞こえてきて、深呼吸を止めた。
耳馴染の良い、明るく朗らかな声。
その声は、これから訪れる楽しい一日を想像させ、自然と口元が緩む。
しかし、浮かれていることを悟られるわけにはいかず、俺は何とか口元の筋肉を引き締めてから、外へ出て来た梨子さんを振り返った。
「では、行きましょうか」
以前見せてくれた、茶色のチェックのワンピースを纏う彼女に微笑みかけると「はい!」と、眩しい笑顔が返ってくる。
その笑顔は、あの時交わした約束が実現することを、梨子さんも喜んでくれているようで、また口元が緩みそうになっていると
「行ってらっしゃい」
「行ってらっしゃい。気を付けてね」
「頼んだぞ、おまえたち」
「お二人とも。すみませんが、よろしくお願いしますね」
菜奈さんと智子さん。そして、ビルス様とウイスさんまでもが見送りに出て来て、俺は慌てて口元を引き締めた。
この胸を締め付けるような、何とも言えない甘い香りの正体。
それは、金木犀という花の香りだと、先日礼堯さんが教えてくれた。
低木に咲く、オレンジ色の小さな花たち。
日が経ち、薄まってきたその香りが名残惜しく、少しでも自身の内に取り込もうと、深く息を吸い込んだ。
甘い香りが全身へと行き渡るように、意識しながら呼吸をしていると
「じゃあ、行って来るね!」
すぐ後ろから、梨子さんの愛らしい声が聞こえてきて、深呼吸を止めた。
耳馴染の良い、明るく朗らかな声。
その声は、これから訪れる楽しい一日を想像させ、自然と口元が緩む。
しかし、浮かれていることを悟られるわけにはいかず、俺は何とか口元の筋肉を引き締めてから、外へ出て来た梨子さんを振り返った。
「では、行きましょうか」
以前見せてくれた、茶色のチェックのワンピースを纏う彼女に微笑みかけると「はい!」と、眩しい笑顔が返ってくる。
その笑顔は、あの時交わした約束が実現することを、梨子さんも喜んでくれているようで、また口元が緩みそうになっていると
「行ってらっしゃい」
「行ってらっしゃい。気を付けてね」
「頼んだぞ、おまえたち」
「お二人とも。すみませんが、よろしくお願いしますね」
菜奈さんと智子さん。そして、ビルス様とウイスさんまでもが見送りに出て来て、俺は慌てて口元を引き締めた。