「楽しかったわよー！　楽し過ぎて、つい買い過ぎちゃったわ！」　

　ブルマはトランクスの問いに、上機嫌に答えた。

　そんな母のようすに、トランクスは「よかったね」そう言って、表情を緩ませた。

　やはり、息子の自分と買い物に行くよりも、女性同士で出掛けた方が楽しいのだろう。

　そう思うと、トランクスは少し寂しい気持ちになり

（この世界にも、ブラちゃんがいればな……）

　ふと、過去の世界にいる、妹の存在を思い出していると、視線を感じた。

　窺うような、不思議なものでも見るような、いささか、居心地悪く感じる視線に

「佳奈さんは、どうでしたか？」

　その視線を遮るように、佳奈へ話しを振ると、佳奈はハッとしたように瞬きをしてから

「は、はい！　私も楽しかったです」

　我に返ったように答えた。

　居心地の悪い視線から解放され

「そうですか。それはよかったです……」

　トランクスが、ホッとしながら微笑むと、目の前の佳奈が

「あ、あの……私の物ばかり、たくさん買ってもらって……。本当に良かったんですか……？」

　浮かない表情を浮かべた。

　申し訳ない。という気持ちが滲み出るその顔に

「もう。さっきも言ったでしょ！　遠慮なんてしなくていいの！　これは、私から佳奈ちゃんへのお土産なんだから！」

　ブルマはそう言うと

「せっかく、この地球に来たんだもの！　記念に色々買ってあげたかったのよ！」
　
　満足。というふうに、笑ってみせた。

　そんな、ブルマを見て