手にいくつもの紙袋を提げた佳奈は、明らかに疲れた顔をしていた。

　母ブルマに、あちこち連れ回されただろうことが容易に想像出来たトランクスは、佳奈に対して、申し訳ないという気持ちでいっぱいになった。

（やっぱり、俺も一緒に行けばよかったな……）

　そう後悔するも、母の「女同士で行きたい」。という思いを尊重したい気持ちもあり

（今日は仕方ないか……）

　そう自分を納得させ、玄関先で荷物を抱える、二人の元へと駆け寄った。

「おかえりなさい」

　トランクスはそう言うなり、ブルマが抱える靴や帽子が入っている箱たちに手を伸ばした。

　慣れたように、受け取った箱を小脇に抱えたトランクスは

「持ちますよ」

　次に、佳奈の方に、箱を持つ手とは反対の手を差し出した。

　数はあるが、特に重たいわけではない。

　佳奈はトランクスの申し出に躊躇したが「いいですよ」というふうに、にこりと微笑むトランクスの顔を見て

「あ、ありがとうございます」

　佳奈は紙袋たちを、トランクスへ手渡した。

「疲れたでしょ？　お茶を淹れますから、リビングで休憩してください」

　トランクスはそう言うと、たくさんの荷物を器用に抱えながら、リビングの方へと歩きだした。

　

「買い物はどうでしたか？」

　淹れたてのコーヒーとココアを、ブルマと佳奈の前に置いたトランクスに、二人は「ありがとう」と礼を言い、カップを持ち上げた。

　コーヒーを啜った後、すぐに