ピンク色のクリームに果物をあしらったプチガトー、クロテッドクリームとジャムを乗せたスコーン。

　そして、サーモンやエビを挟んだサンドイッチ。

　初めてのアフタヌーンティーを堪能していた佳奈だったが、こんなにも贅沢な時間を過ごしていることが段々と怖くなり

「あ、あの！　今日買った物や、このお店のお金……。ちゃんとお返ししますから！」

　思い詰めた顔でブルマに申し出ると、ブルマは、口に運びかけていたスコーンを持つ手を止め

「やだ。お金のことなんて気にしなくていいわよ！　私が好きで使ってるんだから」

　気にするなといったふうに、上機嫌に答えた。

　再びスコーンを口へと運び、咀嚼するブルマを、佳奈が不安そうに見つめていると、スコーンを飲み込んだブルマは

「もう。そんな顔しないで。後になって、倍の金額を請求したりなんてしないわよ」
　
　可笑しそうに笑ってから

「あ、言ってなかったかしら？　私、多分この地球で一番のお金持ちなの。だから、お金のことは気にしなくていいのよ」

　サラッと佳奈に、告げたのだった。

「え？」

　ブルマの言葉に、目を丸くする佳奈に

「あら。その顔、信じてないでしょ？」

　ブルマは、正面に座る佳奈の顔を覗き込むように見ると

「本当よ。何たって私は、あのホイポイカプセルを開発した、カプセルセルコーポレーションの社長なんだから！」

　そう言って、得意げに笑って見せた。

　それを聞いて

「社長？！」

　驚く佳奈に、ブルマは