……これは、一体何？

　そんな顔つきで、カプセルを見つめる佳奈の横顔に

「これは『ホイポイカプセル』といって、色々なモノを粒子状に変換して、収納することが出来る物なんです」

　トランクスはそう説明し

「乗って来たエアカーも、このカプセルの中に収納されてたんですよ」

　手品のタネでも明かすように、少し得意気な顔をした。

「あのエアカー、コレから出て来たんですか？！」

　突然、何かから現れた、エアカーの謎が解け、佳奈は思わず大きな声が出た。

　幸い、平日の午前中で、博物館への来館者はさほどなく、周りに怪訝な顔をする者はいなかったが、佳奈はバツ悪そうに、身を小さくした。

　そして

（っていうか……粒子状に変換……って、どういうこと……？）

　頭の中で、佳奈はその仕組みを理解しようとするも、全く理解も想像すら出来ず、ポカンとしてしまった。

　薄々感じてはいたが、いま自分がいる「地球」は、想像していた以上に科学が発達した、未来の世界なのだと思うと

「ここは……やっぱり、私の住んでたところより未来です……」

　佳奈は、再び、ガラスケースの中に収められているカプセルを見つめ、感嘆の声を漏らした。



　館内を回ってみたものの、佳奈のいた「地球の痕跡」と思われるものは見つからなかった。

「やはり、ありませんでしたか……」

「はい……。すみません……」

「佳奈さんが謝ることはないですよ」

　そもそも、トランクスは、ブルマの仮説に疑問を持っていた。