青い目をらんと輝かせ、言葉に力を込めた。

　そんな母を見て

「手掛かりって……。もし、佳奈さんのいた『地球』が、遥か未来のこの星だとしても、これだけ大陸移動していたら、何も残ってないと思うけど」

　トランクスは珍しく、呆れた口調で、母の仮説を否定した。

　時々、母ブルマは、軽いノリで適当なことを言うことがある。

　トランクスからすれば、佳奈のことを考えると、今回のことは、そんな軽いノリで考えるべきではない。そう思っていた。

　トランクスの睨むような視線に、一瞬たじろいだブルマだったが、すぐに

「そんなの、調べてみなきゃ分からないじゃない！　どうせ、タイムマシンの燃料が溜まるまで時間はあるんだし、調べる価値はあるわ！」

　本来の、気の強さを発揮した。

　ブルマのムッとした顔に、トランクスがビクッと表情を強張らせ、口を噤むのを見て、佳奈は、ブルマという人物をより知ることが出来た気がした。

　そして、トランクスが母親には弱いらしいことも分かり、可笑しく思っていると

「そうねぇ。とりあえず、西エリアを回ってみようかしら。博物館に行くのもいいわね。もしかしたら、佳奈ちゃんの世界にもあるようなモノが展示してあるかもしれないし！」

　ブルマはそう提案し

「佳奈ちゃんも、ずっとこの家にいるのも退屈でしょうし、トランクス。あんた、早速今日、佳奈ちゃんと一緒に博物館に行って来なさい。せっかくだし、西の都も案内してあげれば？　この街も、だいぶ遊ぶ場所も増えたことだし」