「ねぇ、佳奈ちゃん。佳奈ちゃんのいた『地球』って、この地球とはどう？」

　朝食中、ブルマにされた質問に、佳奈はフォークを持つ手を止めた。

「どうか？」と問われても、来たばかりで、まだこの地球のことを詳しくは知らない。

　ただ、いまのところ言えるのは、自分の住んでいた地球とは、さほど変わらず、生活するには不自由しないような気がした。

　それを伝えると

「へぇ。違う『地球』なのに、不思議ね～」

　ブルマは、感嘆の声を漏らし、その隣りに座るトランクスも

「そんなことがあるんですね」

　と、驚いている。

「じゃあ、違うのは、地形だけってことよね？」

　何かを考えるように、視線を宙へと向けるブルマは、ハッと何かに気付いた顔をすると

「もしかして、佳奈ちゃんのいた地球って、この地球じゃないかしら？！」

　興奮する声をあげた。

　そんな母親に

「……どういうこと？」

　トランクスが、怪訝な顔を向けると

「だから、佳奈ちゃんは、私たちが生まれる、ずーーっとむかしか、遥か未来の地球から、タイムスリップしてきたんじゃないかしら？！」

　これしかない！

　ブルマは、間違いないといったふうに、自信たっぷりの顔で、トランクスと佳奈、二人の顔を見た。

　突拍子もない発言に、トランクスと佳奈が唖然としていると

「もし、そうなら、何か痕跡があるかもしれないわ！　確かめてみる価値はあるかも！」

　そう言って、昂った表情を浮かべた。