翌朝。

　佳奈はとりあえず、ブルマとトランクスが来るだろう、ダイニングへ向かうことにした。

　部屋を出る時に見た時計は、もうすぐ八時になろうとしていて

（もしかして、寝坊しちゃったかな……？）

　そんな心配をしながら、廊下を歩いていると

「おはよう、佳奈ちゃん！」

　後ろから、ブルマの声が聞こえてきた。

「！　お、おはようございます……！」

　その声にビクッとしながら、後ろを振り返ると

「どう？　よく眠れた？」

　ブルマは笑顔で、佳奈の方へ歩いて来た。

　どうやら、起きて間もないようで、完全にオフモード姿だ。

　その姿に、自分は寝坊してはないらしいと、安心した佳奈は

「は、はい」

　ホッとした顔で頷くと、ブルマも安心したように

「そう、良かったわ」

　笑顔を浮かべ

「じゃあ、朝食にしましょうか」

　そう言って、ダイニングへ向かって歩き出した。

　ダイニングに入ると、既に、コーヒーの良い香りが室内に広がっていた。

　テーブルに座り、テレビを見ているトランクスに

「おはよう、トランクス」
「おはようございます……」

　二人揃って挨拶すると

「おはようございます」

　トランクスは、柔らかい笑みを二人に向けた。

　いつもなら、そんな表情はしない我が子に

（この子、女の子には、こんな顔するのね……！）

　息子の意外な一面を知ったブルマは、にやけそうな顔を我慢しながら

「待ってて。朝ご飯、すぐ作っちゃうから」

　はりきって、キッチンへと入って行った。