来訪者⑤
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白身魚が載った皿をもう一人の自分に手渡した後、トランクスは、目の前の自分を密かに窺った。
タイムマシンを奪いに来たセルと戦った。ということは、目の前にいる自分は、四歳程年下ということになる。
しかし、サイヤ人という人種は若い時期が長いということもあり、見た目はほとんど変わらない。
「一卵性の双子」と言っても、誰も疑いはしないだろう。
違うところがあるとするならば、それは「強さ」だけではないだろうか。
四年の歳の差は、修行の差とも比例するはずだ。
セルを倒したとはいえ、目の前の自分はこれから……恐らく魔人ブウ復活を企む魔導士ビビディと、暗黒魔界の王ダーブラと対峙することになるはずだ。
再びやって来る、地球の……いや、全宇宙の危機を、料理を口に運ぶ別世界の自分に伝えたいと思うが、それを言ってしまえば、また別の世界が出来てしまうかもしれない。
そう思うと、トランクスはもう一人の自分に何も言えないことに歯痒さを感じながら、ズボンのポケットに入れていたホイポイカプセルを取り出した。
「これ、返しておくよ」
もう一人の自分の健闘を祈るように、カプセルをベッド横のサイドテーブルの上に置くと、ベッドの上の自分はビーフシチューを掬おうとしていたスプーンを持つ手を止め
「すみません。戻しておいてくれたんですね」
もう一人の自分は、微笑んで礼を言ってから
「それにしても、どうして俺は、過去の世界ではなく、別の世界に来てしまったんだろう……」
カプセルを怪訝な顔で見つめた。
タイムマシンを奪いに来たセルと戦った。ということは、目の前にいる自分は、四歳程年下ということになる。
しかし、サイヤ人という人種は若い時期が長いということもあり、見た目はほとんど変わらない。
「一卵性の双子」と言っても、誰も疑いはしないだろう。
違うところがあるとするならば、それは「強さ」だけではないだろうか。
四年の歳の差は、修行の差とも比例するはずだ。
セルを倒したとはいえ、目の前の自分はこれから……恐らく魔人ブウ復活を企む魔導士ビビディと、暗黒魔界の王ダーブラと対峙することになるはずだ。
再びやって来る、地球の……いや、全宇宙の危機を、料理を口に運ぶ別世界の自分に伝えたいと思うが、それを言ってしまえば、また別の世界が出来てしまうかもしれない。
そう思うと、トランクスはもう一人の自分に何も言えないことに歯痒さを感じながら、ズボンのポケットに入れていたホイポイカプセルを取り出した。
「これ、返しておくよ」
もう一人の自分の健闘を祈るように、カプセルをベッド横のサイドテーブルの上に置くと、ベッドの上の自分はビーフシチューを掬おうとしていたスプーンを持つ手を止め
「すみません。戻しておいてくれたんですね」
もう一人の自分は、微笑んで礼を言ってから
「それにしても、どうして俺は、過去の世界ではなく、別の世界に来てしまったんだろう……」
カプセルを怪訝な顔で見つめた。
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