来訪者⑤
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ワゴンの上には、料理の載ったトレイ以外に、保温鍋が二つ載っていて、トランクスは、その鍋の中の料理を、ベッドで上体を起こし座る、別世界の自分に取り分けていた。
怪我の痕は見られないが、セルとの戦闘での疲れが残っているらしく、先程ベッドから下りた途端、バランスを崩してしまったのだと、ベッドの上の自分は苦笑いを浮かべていた。
そして、ベッドから落ちてうずくまる姿を佳奈に見られたとも話し、更に苦笑いを深めた。
その話しを聞いて、トランクスは、もう一人の自分がさっき、佳奈に何かを匂わせる視線を送っていたことの真相が分かり、一先ずスッキリとした。
しかし、自分の知らないところで、佳奈ともう一人の自分が接触を持っていたことに心がザワつき
(……俺がこの役を引き受けてよかった)
トランクスは密かに、安堵の息を吐いていた。
もし、佳奈がここに来ていれば、彼女がベッドの上の自分に、料理を取り分けていたことになる。
そうなっていれば、当然会話もしていただろう。
それを想像すると、いくら別の世界の自分とはいえ、佳奈と二人きりにはさせたくないという気持ちが、トランクスの心に芽生えた。
(もしかして、これが独占欲というモノなんだろうか?)
自身に芽生えた初めての感情に、少し驚いていると「あ、あの……」という、遠慮がちな声が聞こえてきた。
その声に、トランクスは、保温鍋からビーフシチューをよそう手を止め、ベッドの上の自分を見た。
怪我の痕は見られないが、セルとの戦闘での疲れが残っているらしく、先程ベッドから下りた途端、バランスを崩してしまったのだと、ベッドの上の自分は苦笑いを浮かべていた。
そして、ベッドから落ちてうずくまる姿を佳奈に見られたとも話し、更に苦笑いを深めた。
その話しを聞いて、トランクスは、もう一人の自分がさっき、佳奈に何かを匂わせる視線を送っていたことの真相が分かり、一先ずスッキリとした。
しかし、自分の知らないところで、佳奈ともう一人の自分が接触を持っていたことに心がザワつき
(……俺がこの役を引き受けてよかった)
トランクスは密かに、安堵の息を吐いていた。
もし、佳奈がここに来ていれば、彼女がベッドの上の自分に、料理を取り分けていたことになる。
そうなっていれば、当然会話もしていただろう。
それを想像すると、いくら別の世界の自分とはいえ、佳奈と二人きりにはさせたくないという気持ちが、トランクスの心に芽生えた。
(もしかして、これが独占欲というモノなんだろうか?)
自身に芽生えた初めての感情に、少し驚いていると「あ、あの……」という、遠慮がちな声が聞こえてきた。
その声に、トランクスは、保温鍋からビーフシチューをよそう手を止め、ベッドの上の自分を見た。