俺の告白に、ユメは驚いたように振り返ったが、その表情は少しずつ、泣きそうな顔へと変わっていった。

　俺は、ユメに追いつくと、ユメを抱きしめ

「俺だろ？　ユメが好きなヤツって俺だよな？」

　そう耳元で囁いてた。

　すると、ユメは、俺の言葉を認めるように、俺の背中に腕を回し

「気付くの、遅すぎるよ……」

　拗ねたように、呟いた。

　腕の中にいるユメに、視線を落とし

「なら、早く言えよ」

　泣きだしそうな顔に、そう言うと

「だって……。私はただの幼馴染だから、そういう対象にならないって思ったんだもん……」

　ユメは表情を暗くした。

　それを聞いて、ユメはずっと前から、俺のことを想ってくれてたんだと思うと、ただただ嬉しくて

「ユメ……！」

　幼馴染の名前を呼び、更に強く抱きしめてた。

「トランクス君……」

　腕の中から、俺の名前を呼ぶ声が聞こえ、ユメを解放すると

「今日からユメは、ただの幼馴染じゃなくて、俺の彼女だ！　いいな！」

　そう言い聞かせた。

　それを聞いたユメは

「うん！」

　そう言って、嬉しそうに笑うと、俺の手を握り、指を絡ませてきた。

　所謂、恋人繋ぎに、体温が上がるのを感じながら、俺はユメと手を繋ぎ、屋上を後にした。




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