「ねぇ、先生はボーイフレンドっているの？」

　勉強の間の休憩中、俺は聞きたくて仕方なかったことを聞いてみた。

　別に深い意味はないぜ。って感じで聞いてみたけど……。どうしよう……。

「いるよ！」

　って言われた時のことを考えてなかった……。

　そう答えられたら……。結構ダメージが大きいかも……。

　答えを待つドキドキが、ビクビクに変わり始めてると

「ふふっ！　トランクス君ておマセさんだね」

　アキ先生は笑いながらそう言った。

　別にバカにしてるとか、そんな笑い方じゃなかったけど、ちゃんと答えてくれなさそうな気がして

「それで、いるの？　いないの？」

　ジュースを飲みこんでから不機嫌そうに聞くと

「いないよ」

　って答えてくれた。

　その答えに、俺はホッとしたのと嬉しかったのとで体の中が震えるのを感じた。

　それに気付かれないように

「へ、へぇ……。なーんだ」

　つまらなそうに言ってからジュースを飲もうとすると

「じゃあ、トランクス君は？　トランクス君は好きな子とか、ガールフレンドいるの？」

　って聞かれて焦った。

　も、もしかして……これってチャンスなのか？

　いつもはこんな話ししないから、俺の気持ちを言いたくても言えなかったけど……。

　もしかして……いまがその時なのか？！

　俺がそんなことをグルグル考え、黙ってると

「あ、ゴメンね……。私が聞いてもいいことじゃないよね」

　先生に謝られた。

　違う……！　俺は聞いて欲しいんだ！　先生に俺のこの気持ちを……！

　俺はグッと両手を握った。