そんな姿に頬を緩め、水の入ったグラスを手渡すと

「ああ、ありがとう……」

　グラスの水を呷った彼は、グラスをサイドテーブルに置くとネクタイを緩めた。

　その様になる姿に

　ああ、やっぱり凄くカッコイイ……！

　と見惚れていると

「ドレス、よく似合ってるよ」

　優しく微笑まれ、ドキッとした。

　それを誤魔化すように

「嘘。私より綺麗な子に囲まれて、嬉しそうにしてたでしょ？　見てたんだから」

　ムスッとした顔を向けると

「えっ？！　そんなことないよ！」

　彼は焦った顔をすぐに浮かべた。

　あー、何で素直に喜べないんだろ。「ありがとう」ってはにかめたら、きっと可愛い彼女なのに……。

　そんな自分に嫌悪しながらも、ムスッとした表情のまま彼を見つめていると

「ホントだって！　だって、ほら……。アキが俺の彼女なんだし……。他の子をそんな目で見ないよ！！」

　そう弁解する姿に

「はいはい、分かった！　信じてあげる」

　ツンとしたまま隣りに座ると、すぐにトランクスにしなだれ掛った。

　そんな私をトランクスは抱きしめると、機嫌を直してくれと言わんばかりにキスをし

「好きだ……アキ」

　と、甘く囁いた。

　格好良くて、誰からも人気のある彼をもっと独占したくて

「許して欲しかったら、もっと……」

　熱い視線を向けると、再び唇は優しく塞がれ、キスは次第に深くなっていった。

「アキ……」

「トランクス……」

　互いの名を呼び合い、気持ちを確かめ合うと、私たちはそのまま体を重ね溶けていった。