世界迷作童話 その4 

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 城の中は、王子の花嫁候補になろうと、美しく着飾った女性たちで溢れていました。

 その華やかさにメディカが見惚れていると、舞踏会が行われる大広間の方から、何やら騒がしい声が聞こえてきます。

「どうしたのかしら?」

 不思議に思ったメディカが大広間に入ると、そこには舞踏会にはふさわしくない、山吹色の道着を着た男と、この国の王である、べジータ王らしき人物が対峙しているではありませんか。

「だから、武道会じゃない! 舞踏会だと言ってるだろーが!」

「えーっ! 何だよそれー。オラ、武道大会があるって聞いて、わざわざ来たのによー」

「知るか! それは貴様が勝手に勘違いしただけだろ!! 今日は、王子の花嫁を決める大事な舞踏会なんだ! 貴様のような男に用はない!! さっさと帰れ!!」

 べジータ王はそう言うと、道着を着た男に殴りかかったのです!

 べジータ王の行動に、広間にいる人々は息を呑み、同時に道着の男に同情しました。

 何故なら、べジータ王に敵う相手など、この国には誰一人いなかったからです。

 誰もが、道着の男の末路を想像しました。

 しかし――。

 男は、べジータ王の拳を右手で軽く受け止めると

「おぉーっ! 今のはちょっと痺れたぞ」

 そう言って、笑顔を浮かべたのです。

 すると、広間からは一斉に歓声があがり、拳を受け止められたべジータ王は表情を険しくすると、男に向かって攻撃を始めたのでした。

「いいぞ、いいぞ! そうこなくっちゃ!」

 男は嬉しそうに笑顔を浮かべながら、べジータ王の攻撃をかわすのでした。
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