白雪姫が森で暮らし始めてからしばらく経ったある日、いつものように家事に勤しんでいると、家のドアをノックする音がしました。

「はーい。どなたですか？」

　返事をしドアを開けると、そこにはブルマ妃が立っていたのです。

「お母様！？　どうなさったんですか？！」

　驚いた声をあげる白雪姫に

「久し振りねー！　実はね、私が白雪姫をいじめてるんじゃないかって疑われててね……。これじゃあ、好感度なんか上がりそうにないから、あなたを迎えに来たのよ！　さ、一緒に城に帰りましょ！」

　そう言うと妃はにこやかに微笑み、姫の手を握ったのでした。

　しかし、白雪姫は首を振り、お世話になった小人たちにお礼も言わずに城に帰ることは出来ないと拒んだのでした。

　そんな白雪姫に

「ふーん、そう……。なら、その小人たちが帰って来るまで待ちましょうか」

　ブルマ妃はそう言うと、持っていたカゴから酒瓶を取り出し

「これ、この国のリンゴで作ったお酒なの！　　すっごく美味しいから飲んでみて！！」

　と、白雪姫に勧めたのでした。

「えっ？！　お酒ですか……」

　差し出された酒瓶にたじろぐ姫に

「あら、もしかして飲めなかった？」

　ブルマ妃が尋ねると

「い、いえ……。飲めるんですけど……」

　言葉を濁す白雪姫に

「何よ！　飲めるんじゃない。国のみんなが作ったお酒なんだから、一緒に飲みましょ！」

　そう言うと、妃はグラスにリンゴ酒を注ぎ、２人はリンゴ酒を飲み始めたのでした。

　しかし、飲み始めてしばらく経つと、ブルマ妃は白雪姫の酒豪っぷりと酒癖の悪さに驚き、姫を残して逃げてしまったのです。