今夜から明日早朝にかけて流星群が見られる。というニュースをトランクスが見たのは、２週間程前のことだった。

　星や宇宙に興味のある彼女の顔がすぐに浮かび

「７月１８日に流星群を見に行けるかな？」

　とメールを送ると

「当直明けだけど、大丈夫！　行きたいな。」

　と返事がきて、次のデートは流星群を見に行くことに決定した。

　星を見るなら、明かりのない場所がいい。

　トランクスは都からエアカーで２時間程走った場所にある高原を観察ポイントに決めると、母ブルマからカプセルハウスを借りることにした。

　その時、母から

「フフッ。初のお泊りデートが流星群を見るだなんて、あんたなかなかロマンチックね。」

　と冷やかされ、気が付いた。

　そう、これがお泊りデートとだということに……。

　トランクスは気付かずに、メディカを流星群観測に誘ったことを焦った。

　下心があると思われても仕方ないデートプランを立てた自分の迂闊さに、嫌な汗が出る。

　しかし、承諾した彼女はどう思って承諾したのだろうか？

　自分と同じように、気付いていないのだろうか……？

　考えてもメディカの心がもちろん分かるはずもなく、デート当日を迎え、トランクスは助手席に座る彼女に疑心暗鬼になりながら、ポイントに定めた高原へとエアカーを走らせるのだった。




「うん、ここなら星がよく見れそう。」

　周りを見渡してから、薄暗くなってきた夕空を見上げるメディカの隣りで、トランクスがカプセルを投げると、ボォォォン、という音と白煙とともに、カプセルハウスが姿を現した。