「と、父さん！　そんな言い方しなくても……！」

「そうですよ、ベジータさん。女の子には優しくしなくちゃ！　ね？」

　そう言ってフォローしてくれたのは、優しく紳士的なトランクス小人と、人懐っこい笑顔を振り撒く悟天小人でした。

「あ、いえ……。私こそすみません……！　疲れて眠ってしまったみたいで……」

　そう言って、謝る姿に

「それより、女の子がこんな森の奥でどうしたんだい？」

　眼鏡をかけた悟飯小人が尋ねると、白雪姫はお城から森へ遊びに来たところ、家来とはぐれ迷ってしまったことを話したのでした。

　話しを聞き終わるなり

「なるほどな。きっと、おまえはその城から追い出されたんだ」

　ピッコロ小人がそう言うと

「そう言えば、新しいお妃様ってキツイ人だって噂で聞いたぜ」

　クリリン小人も眉を寄せ、気の毒そうに白雪姫を見つめるのでした。

　思いもよらぬ事を言われ、しょんぼりとする姫に

「大丈夫だって！　城に帰れないなら、ここに住めばいいじゃないか！」

　若干……いや、だいぶ下心が見え隠れするヤムチャ小人の提案でしたが、白雪姫のことを不憫に思った小人たちは賛成し、しばらくの間、白雪姫は小人たちの家で共に暮らすことになったのでした。

　その日から、毎日修行で忙しい小人たちのために、白雪姫は家事を全て引き受け、美味しい料理を作って、小人たちの帰りを待つことになったのです。

　そんな働き者の姫を小人たちはとても気に入り、中でもトランクス小人は健気で優しい白雪姫のことが好きになってしまい、毎晩悶々とした眠れぬ夜を過ごすのでした。