メディカの近くに行きたくても行けない理由・・・。

それはズバリ、ヤムチャの言う通りだった。

どうしても意識してしまい、ビキニ姿の彼女を直視することが出来ない。

もし、出来たとしても、自分の欲望が暴れ出すおそれがあり、それを理性という鎖で抑え切ることが出来るかトランクスには自信がなかった。

「その通りです。」と言わんばかりのトランクスの表情に、３人が生温かい視線を向けていると、海の方から"ブーーン"というモーター音が聞こえて来た。

それと共に〝バババババッ！"と、海を裂く様な音も近付いて来て、見ると２台のジェットスキーが、メディカとブラの乗るフロートマットの方へと近付いて行く。

急に賑やかになった海に、白いビーチチェアに深く腰を下ろしていたベジータが反応し、ムクリと上体を起こした。

そしてトランクスもまた、父親同様その様子を眉を顰め窺っていた。

ジェットスキーには、サングラスを掛けた派手な色の髪の男が２人。

何を言っているか分からないが、男たちの仕草から「一緒にジェットスキーに乗らないか？」というようなことを言って２人を誘っているのは間違いなさそうだ。

―チッ！

そうベジータが舌打ちして、ビーチチェアから勢いよく飛んだのとほぼ同時―。

トランクスもメディカとブラのいる海に向かってすぐ様飛んだのだった。