「何でだよ、せっかくの海なのに。」

「いま行くと、ブラに嫌な顔されそうだろ。」

「そんなことないと思うけど。・・・じゃあ、俺が行こっかなー。」

「ダ、ダメだ！」

「何でだよ。」

「な、何でって・・・！」

「大丈夫だよ。ブラちゃんがいるし、メディカちゃんを襲ったりはしないから。」

「当たり前だ！！」

「だってさ、せっかくの海なのに、ここプライベートビーチだから、他に女の子いないんだもん。あーあ、女の子のいるビーチに行こうかな。」

と、悟天が口を尖らせていると

「ちょっと、トランクス！さっきから見てたら、こんなところで何やってるのよ？！」

悟天と同じ様なことを言いながら、母ブルマが現れた。

「まったく・・・メディカちゃんといるより、悟天君といる方がいいわけ？」

「そ、そんなわけ・・・！」

「じゃあ、何だってずっとここにいるのよ？」

顔を顰める母親にたじろいでいると

「トランクス。もしかして、メディカちゃんの水着姿に照れてるんじゃないだろうな？」

そう言って、茶化す様に緩んだ顔を向けてきたのはヤムチャだった。

グラスの縁にパイナップルやハイビスカスが引っ掛かった、トロピカルな飲み物がやけに似合っている彼は、続けて

「ま、彼女の水着姿にグッとこない男なんていないから分かるけどな！」

と笑うと、ブラと共に黄色いフロートマットに寝そべるメディカを眺めた。

「へぇ、そうなの？あんた以外とウブなのね。」

面白そうに表情を緩める母親に、トランクスは赤く染まった顔を引き攣らせた。