「サタンさん、森に連れて来てくれてありがとうございます！　私、この森にずっと来てみたかったんです」

　ニコニコと嬉しそうに森の中を散策する白雪姫に、ミスター・サタンは

「そ、そうですか……！それはよかった。あははははは……」

　と笑顔を引き攣らせながら、白雪姫を連れてどんどんと森の奥へと入って行くのでした。

　その途中

「イッ……！　イタタタタタタッ！！」

　ミスター・サタンは急にお腹を抱え、苦しみだすと

「ひ、姫！　ちょっとお腹の具合が悪いので、トイレに行って来ます。す、少し待っていて下さい！！」

　と言うと白雪姫から離れ、姫の元へは二度と戻って来なかったのでした。

「サタンさん、どうしたんだろ……？」

　空も暗くなり始め、見知らぬ森で１人になった白雪姫は、仕方なく帰り道を探し始めました。

　しかし、森の奥深くまで入り込んでしまっため、迷ってしまった白雪姫は、暗い森の中を歩き続けるのでした。

　しばらく歩いていると、白雪姫は森の中に一軒の家を見つけました。

白雪姫はドアをノックすると

「ごめんください！　どなたかいらっしゃいませんか？」

　と尋ねましたが返事はなく、仕方なくこの家の主が帰って来るまで、ドアの前で座って待つことにしたのでした。



「おい！　起きろ！！」

　その声で白雪姫が目を覚ますと、目の前に７人の小人が立っており、その中でも一際目つきの悪い小人が白雪姫を睨みつけていたのでした。

「貴様。俺たちの家の前で何してやがる」

　あまりにも威圧感のある睨みに、白雪姫がたじろいでいると