「ほーほー。やはりギャルの水着姿はエェのぉ」

　ビーチに並んだパラソルの下で、亀仙人は波打ち際ではしゃぐメディカやマーロンを眺め、口元をだらしなく緩めている。

　サングラスで見えないが、その奥の目もきっと、だらしなく下がっているのは間違いないだろう。

　そんな師匠を

「武天老師様。マーロンをそういう目で見ないでもらえますか」

　と、クリリンが睨んだ。

「な、何じゃ、クリリン！　よいではないか！！　あんなに小さかったマーロンちゃんが、立派に成長した姿を喜んで、何が悪いんじゃ！」

　大きな声を出す師匠に

「どうせ、いやらしい目で見てるんでしょ！　娘がそんな目で見られて、父親としていい気持ちがするわけないでしょうが！」

　さすがのクリリンも言い返している。

　そんな２人の言い合いを聞きながら、トランクスも白いビキニ姿のメディカを眺めていた。

「お兄ちゃん、鼻の下伸びてるわよ」

　真横からした声にビクリとすると

「いやいや。分かるよトランクス。メディカちゃんの水着姿最高だもん！」

　グッと親指を立てる悟天に、トランクスはクリリンの気持ちがよく分かる気がした。

「カワイイでしょ、お姉ちゃんの水着！　ま、ブラが選んだんだから当然だけど」

　得意気な顔の妹に、メディカなら選ばないであろう、ちょっと大胆なビキニを選んでくれたことを感謝した。

　しかし、まだ遠くから眺めることしか出来ていないことに、もどかしさを感じていると

「よーし、俺も！」

　そう言うと、悟天はメディカとマーロン、パンがいる海の方へと走りだした。