あ！　メディカちゃんだ。

　デートの途中、悟天は西の都の大通りで、男と並んで歩くメディカを見掛けた。

　遠目から見ても、カップルのように親しげな二人の姿に、悟天はただならぬ何かを感じると

　見ちゃいけないものを見ちゃったかも……。

　と、心の中で呟いていた。



「ねぇ、トランクス。最近メディカちゃんとはどう？」

　久しぶりに訪れた親友の部屋。

　ソファに座り、何気なく悟天が尋ねると

「どうって……別に。メディカが学会の発表があって忙しそうだから、三ヵ月くらい逢ってないけど」

　事も無げな答えが返ってきて

「えっ？！　三ヵ月も？！」

　悟天は驚いた。

　以前から、トランクスは女の子に対してドライだとは思っていたが、メディカに対してもそうなのかと……。

　そんな悟天の反応に

「仕方ないだろ。逢いたいけど、メディカが逢えないっていうんだから」

　トランクスは不満そうな表情を浮かべた。

「いや、いくらメディカちゃんが逢えないって言ってもさ……！　俺だったら絶対逢いに行ってるよ！」

　悟天が呆れたように言うと

「メディカが逢えないって言ってるんだから、そこはメディカの意思を尊重しないとダメだろ？」

　トランクスは仕事の為に開いていたパソコンのキーボードを叩き始めた。

　そんな親友の横顔を見つめ

「そうかもしれないけどさ……！　そんな大変な時だからこそ、メディカちゃんはトランクスに逢いたいって思うし、逢いに来て欲しいって思うんじゃないかなぁ」