「さて、そろそろ帰りましょうか。」

ブルマのその声で西の都へと帰ることになったのは夜の８時を回った頃だった。

「じゃ、孫君。お願いね！」

最初から、帰りは悟空の瞬間移動を当てにしていたらしく、ブルマがそう言うと

「ああ。じゃ、オラに掴まってくれ。」

悟空はカプセルコーポレーションのベジータの気を探り始め、その間にそれぞれ

「お世話になりました。」
「じゃあ、またねパンちゃん。」
「ありがとうございました！じゃあな、悟天。」

と一言ずつ礼を述べてから、５人はふっと孫家から姿を消したのだった。

「あーあ、帰っちゃった・・・。」

つまらなそうな顔をするパンだったが、すぐに

「ねぇ、ママ！次はブラちゃんのお家にお泊りしに行ってもいい？」

と、尋ねると

「ええ。ブルマさんに聞いておくわ。」

と言う返事に

「ホント！？ありがとうママ！！」

と、満面の笑みを浮かべるのだった。

そんなパンを、微笑み見つめるビーデルに

「また何か計画があるのかい？」

楽しそうな笑みを浮かべ、こそっと耳打ちしてきた悟飯に

「ふふ。何もないわよ。もし、あったとしても、パンはあなたに似て正直だから、言えないわ。」

そう言って小さく笑う妻に

「あはは・・・そうだね。」

悟飯が苦笑いを浮かべると

「そんなことしねぇでも、どっちかがハッキリ言えば済むことだべ。」

チチが呆れた顔で呟くと

「ふふっ！そうですね。でも、今のあの２人の関係ってドキドキして楽しくないですか？だから私、もう少しこのままでいてもらいたいんです。」

と、ビーデルは意地悪い笑みを浮かべるのだった。