柔らかい陽の光に照らされた原っぱで、隣りのトランクスに視線を向け

「傷は大丈夫ですか？」

と、組み手の後に巻かれた、右手の包帯を見つめ尋ねると

「ああ。大丈夫ですよ、これぐらい！」

包帯を擦りながら

「これくらいの傷、修行中はしょっちゅうですから。」

事も無げに言うトランクスに

「私、組み手って初めて見たんですけど、スゴイですね。あ、ほとんど見えなかったんですけど。でも、迫力があって圧倒されちゃいました！」

少し興奮気味に話すメディカに

「そ、そうですか！あはは・・・よかったです、そう言ってもらえて・・・。」

そう言って、トランクスが胸を大いに撫で下ろしたのも束の間

「それに、あの金色の！超サイヤ人ていうんですよね！！あれは、いつでもなれるんですか？！」

目をキラキラさせながら、続けて尋ねてきたメディカに、思わず（うっ・・・！）と、たじろいでしまった。

そう。あの時は、何も考えずに超サイヤ人になってしまい、メディカにどう思われるかなど頭になかった。

今になって思えば「迂闊だった。」と後悔するしかなく、ただ彼女から好奇の目で見られるんじゃないかと、ビクビクしながら

「え、えぇ・・・。超サイヤ人には、いつでもなれますよ・・・。ははは・・・。」

と、笑って誤魔化すと

「そうなんですね！へぇー・・・。」

と、メディカはとても感心した様に、こちらを見つめている。

その反応に

「あの・・・驚きましたよね・・・。あんな姿になって・・・。」

恐る恐る尋ねると、メディカはきょとんとしてから