メディカがキスをしてくれる―。

このブラの策略にまんまと嵌った悟天は

「よーしっ！ヤル気出て来たゾー！！」

と、表情を引き締めた。

そして、そんな意気込む悟天とは違い、トランクスは「ブラの奴・・・！」と、タチの悪い策略を思いついた眼下の妹を睨むのだった。

あの控えめなメディカが、そんなことを言い出すとは思えない。

自分、いや、悟天を煽るために放っただろうその策略に、隣りの浮かんでいる人物は気を上昇させると、超サイヤ人へと変わり、正面の悟空へと向かっていったのだった。

「悟天！！」

チッ！とトランクスは胸の中で舌打ちすると、自分も超サイヤ人となり、その後を追った。

「あっ！オメェらもなるなら、オラもなるからな！」

そう言うと、悟空も一瞬にして金色の光に包まれた超サイヤ人へと変身し、飛びかかって来た悟天の腕を掴むと、地面へと叩きつけたのだった。

ドガーン！という音と共に土煙が舞い上がる草原から、悟天はすぐに勢いよく悟空めがけて飛び上がると連撃を繰り出し、トランクスも共に悟空へと攻撃を仕掛けるのだった。

そんな、超サイヤ人となった３人が戦いを繰り広げている空を、メディカは目を丸くして見つめていた。

何が起きているのかほとんど見えないが、時々現れる金色の光に神々しさを感じ、声も出せずにいると

「悟空さんまで超サイヤ人になったら、ますます勝ち目はないわね。」

腰に手を当てたブラが、つまらなそうに言うのを

「あの２人がおじいちゃんに勝とうなんて、１００年早いのよ！」

パンも呆れた様に言い放つのだった。