ブラのざっくりとした説明に、そう声を漏らすと、メディカは空中で対峙している３人を見上げた。

トランクスと悟天が２人がかりで悟空に向かって行くも、その攻撃は全て避けられ、更には攻撃を繰り出し２人にダメージを与えている状況を、メディカはパンの実況を聞き、何とか把握していた。

ハケで塗り掠めた様な、白い雲がゆったりと流れる高い空に、時々３人が姿を現しては消えるのを、メディカがじっと見つめていると

「何かオモシロくないわね。」

と、ブラが眉間に皺を寄せた。

そして、しばらくしてから何か思いついた様にパッと表情を明るくすると

「お兄ちゃーーん、悟天さーーん！」

と、突然大きな声を張り上げた。

珍しく大声を上げるブラに、上空にいた３人がピタリと動きを止めると、ブラは

「ごくーさんに勝てたらー、お姉ちゃんがごほーびにチューーしてくれるんですってーー！！」

と、続けてとんでもないコトを言い放ったのだった。

それに「えっ？！！」と、一番慌てたのは誰でもない、メディカで

「ちょ、ちょっと、ブラちゃん！！？」

大いに焦った顔を向けると、ブラは悪びれた様子もなく

「大丈夫よお姉ちゃん。あの２人がどう頑張っても、悟空さんには勝てないから。」

と、にこりと微笑むのだった。

「やだ、ブラちゃん！何で、そんなこと思いつくの？！」

と、隣りで初々しい反応を見せていたパンも

「でも、ブラちゃんの言う通り、悟天おじさんたちはおじいちゃんには勝てないから、メディカ先生心配しないで。」

そう言って、面白そうに笑うのだった。