「オメェらの実力は大体分かったぞ。」

そう言いながら近付いて来た悟空に

「へへーん。どう、父さん？今日の俺はちょっと違うからね！」

悟天がニシシと笑顔を向けると

「実力はどちらも似た様なもんだ。ただ、勝ちたいって気持ちが悟天の方が上だったな。」

その言葉にトランクスは表情を曇らせた。

「勝ちたい！」そう思ったが、視界にメディカの姿が映る度に、その気持ちが躊躇した。

戦いながら、勝って強い自分を見せつけることが正解なのか分からなくなった。

ズンとした、重い痛みが残る背中と、無様な姿をメディカに晒してしまったことに悔しさを滲ませていると

「トランクス、迷うことなんてねぇ。思いっきりやりゃあいいんだ。中途半端にやってると、後悔するだけだぞ！」

心の中を見透かす様に、そう助言してきた悟空の言葉に、トランクスは「はい・・・。」と、俯き答えると

「よしっ！それじゃあ、いよいよ修行始めっぞ。いいか、２人共。全力でかかってこい！！」

悟空は軽く構えながら、楽しそうな笑みを２人に向けるのだった。






「２人がかりでもおじいちゃんに勝てそうにないわね。」

眉を寄せ呆れ気味に言うパンに

「ホントねー。あの２人が超サイヤ人になっても、悟空さんには敵わないんじゃない？」

ブラが同調するのを

「スーパーサイヤ人？」

と、メディカはまた初めて耳にする単語を聞き返した。

「あぁ。超サイヤ人ていうのは、パワーアップみたいなもので、力もスピードも凄く上がるの。」

「へぇ・・・。」