そう言った悟空に、逃れる口実が何も浮かばずたじろいでいると

「仕方ないね、トランクス。今日は観念して修行することにしようよ。ま、父さんならベジータさん程厳しくはないと思うから。」

と笑う悟天に、冗談だろ？！といった顔を向けると

「へぇ。おじいちゃんと、おじさんとトランクスの組み手が見れるなんて面白そう！ね、メディカ先生も一緒に見ましょう！」

興味津々といった様子でメディカに話しを振るパンの声に、トランクスの耳はピクリと反応した。

「見たいんだけど、私に見えるかな？今のもほとんど見えなかったんだけど・・・。」

「大丈夫！私が実況してあげる！！」

「ホント？それなら、見えなくても大丈夫かも。パンちゃん、お願いしてもいい？」

「うん、任せて！！」

と言う２人のやり取りが聞こえ、トランクスのやる気スイッチはすぐにＯＮへと切り替わった。

（分かりやすいなぁ。）

親友の気持ちの切り替わりを、すぐに察知すると、悟天は

「メディカちゃんに、トランクスよりカッコイイところを見てもらういい機会だし、負けられないね！」

そう言って、ニッと口角を上げると

「メディカちゃーん、組み手どうだったー？」

と、メディカたちの方へと歩いて行くのだった。

メディカへのアピールにまさか組み手を使ってくるとは・・・。

悟天のまさかの作戦に眉を寄せていると

「トランクス、飯食って休憩したら修行始めっぞ！」

そう言って嬉しそうに笑う悟空に、トランクスは「はい・・・。」と愛想笑いを浮かべるしかないのだった。