ブラの「おはよー。」という声に、反射的に「おはよう！」と返しながら外へ飛び出すと、バシッ！シュッ！！と鋭い音のする方へと向かった。

孫家の敷地のすぐ外に出ると、悟天が連続で繰り出す拳を、悟空が余裕の表情で避けているのが目に映り（さすが悟空さん、あの早さでも当たらないのか・・・！）と思わず唸っていた。

一応戦闘民族の血を引いているので、戦っている人間を見ると、本能が勝手にその戦闘スタイルや癖などを分析し始めてしまう。

スピード、技のキレ。瞬発力に判断力。そして長年の戦闘経験で培われた勘。どれを取っても悟空の方が明らかに上をいっており、修行を怠けている悟天は、やや息も上がってきている。

そんな悟天に対し

「どうした、悟天！まだまだいけるだろう？」

そう微笑む悟空の言葉に、バツが悪い思いを抱えながら

「おはようございます。」

と声を掛けると「よぉ、トランクス！おはよう。」と言う悟空に続いて、パンと悟天、そして柔らかい笑顔と共に

「おはようございます。」

と返されたメディカの挨拶に胸が温かくなった。

朝の太陽に照らされた、メディカの髪がさらさらと風に靡き揺れるのに見惚れていると

「父さん、ちょっとストップ！続きは朝ご飯食べてからにしようよ！」

と言う悟天の提案に

「そうだな！よし、分かった！それじゃあ、飯食ったらトランクス、オメェも組み手すっか！」

そう言ってニッと笑う悟空の顔に

「え゛っ！！？」

と、トランクスは顔を思いっきり引き攣らせた。

「オメェもだいぶ鈍ってそうだからなー。よし！２人まとめて修行してやる！！」