「ホント、情けないわよねー。・・・でも、その勇気を出すのが、なかなか難しいのよね、恋って。」

ブラが頬杖をついてそう漏らすと

「あら、ブラちゃんも恋してるのかしら？」

クスリと笑うビーデルに

「ええ。私だって恋してるわよ。誰にかは秘密だけど。」

ニヤリと笑うその顔に

「ベジータさんが今の話しさ聞いたら、もの凄くショックさ受けるべ。」

と、チチは可笑しそうに笑うのだった。





目の前で繰り広げられる、鍛え上げられた逞しい体躯の悟空へと、パンが拳や蹴りを繰り出す姿を、メディカは呆然と見つめていた。

以前見た、ベジータとブウの##RUBY#諍い#いさか##とは違い、はっきり見えるその動きに圧倒される。

パンが放つ拳を、悟空が微笑みながら軽々とかわしたり、手のひらで受け止めたりする様を興奮しながらじっと見つめていると

「メディカちゃん、おはよー。」

と言う、のんびりした声が聞こえ、振り返ると、そこにはまだ眠そうな悟天の顔があった。

「おはよう、悟天君。まだ眠そうね。」

小さく笑うと

「久し振りにトランクスと会ったから色々話しちゃってさ。寝るの遅くなっちゃったんだ。」

そう答えてから、欠伸をする悟天に

「本当に仲が良いんだね。」

柔らかく微笑むと

「へへー。幼馴染だからね！」

悟天はそう得意げに笑ってから

「しっかし、朝からよくやるよ。」

と、組み手をする２人に、呆れた顔を向けるのだった。

さっきよりスピードが上がった様で、２人の組み手を目で追うことが難しくなってきたメディカは、ただ「すごい・・・。」とア然とするしかなかった。