悟天の発言を冗談と取ったメディカの、そのかわす返事にトランクスは取り敢えずホッと胸を撫で下ろし、肉団子をモソモソと咀嚼した。

もし、メディカが頬を染めたり、動揺しようものなら心のダメージは大きかっただろう。

それにしても「結婚」の話題に、あんなふうにサラっと冗談？が言えてしまう悟天がある意味羨ましい。

冗談でも、あんな軽口を利けない自分の性格を恨めしく思っていると

「メディカさが、悟天の嫁さ来てくれるなら、オラ大歓迎だべ！メディカさなら、しっかりしてるべ、安心だ。」

と言うチチの弾む声に、トランクスは咀嚼した肉団子をゴクリ飲み下した。

悟天の母親であるチチに歓迎され、さすがに少しはにかんでいるメディカに胸が騒ぐ。

愛想笑いの様な引き攣った笑みを浮かべながら、続いて箸を伸ばした唐揚げを口に入れた途端

「でも、メディカさはトランクスと結婚するべ？悟天は諦めるだ！」

そう言ったチチの台詞に、トランクスは思いっきり咽てしまった。

ゲホゲホっと激しく咽ている傍で「チっ、チチさん！？」と、慌てるメディカの声が聞こえたが、何とか自分を落ち着かせるのが精一杯で、頬を染めるメディカの顔を見る余裕などトランクスにはなかった。

まだ落ち着かないトランクスを余所に、食卓では

「メディカちゃんさえよければ、いつでもウチにお嫁に来てもらっていいわよ！ね、ブラ？」

「当たり前じゃない！お姉ちゃんなら大歓迎よ！」

「おっ！何だ、トランクス。オメェ結婚するんか？」