暗がりの公園から、一瞬にして光のある場所へと移動し、訪れた眩しさにメディカが思わず目を細めていると

「いらっしゃい。トランクス君、メディカちゃん！」

聞こえてきたその声に、薄っすらと目を開くと、大皿に載った料理をテーブルへと運ぶビーデルの姿が映った。

その声に続き

「あ！お姉ちゃん、おかえりなさい！！」
「メディカちゃん、久し振りね！」
「いらっしゃい、メディカ先生！」

と、自分を出迎えてくれる声に、明るさに慣れてきた目をパッと開き

「あ・・・！お、お久し振りです！！お邪魔します！」

と、慌てて頭を下げると

「よく来てくれただな、トランクス、メディカさ。」

大きな鍋の前に立つチチも、悟空と共に姿を現した２人を笑顔で迎えてくれた。そして

「いらっしゃい、メディカちゃん！」

と、弾んだ声の方を向けば、微笑む悟天の顔があり、トランクスはその顔にこの間の本気なのか冗談なのか分からない悟天の発言を思い出し、思わず警戒してしまった。

あれはただ、自分を茶化しただけの発言なのだろうか・・・？

女の子とのスキンシップに慣れていて、キスくらい容易に出来てしまいそうな悟天に、フツフツと焦りが湧いてくる。

そんな、気持ち穏やかでないトランクスを余所に、メディカは「悟天君、お邪魔します。」と柔らかい笑みを向けており、それがまたトランクスの心を不安定にさせた。

あのコトを、彼女はどう思っているのだろうか・・・。

出来ることなら、このパオズ山にいる間に確かめたい。