カルテ72
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一瞬の出来事で、今起きたことが夢なのか現実なのかぼんやりしていた。
ただ、唇に微かに残る柔らかい感触と、隣に座るメディカが顔を赤く染め、困惑した様に俯く姿が視界の端に映ると、いまのコトが現実に起きたことなのだと認めるしかなかった。
雨足が弱まり、色を取り戻し始めた空に気付き
「もうすぐ、止みそうですね・・・!」
と、何となく気まずい雰囲気を散らす様に空を見上げると
「・・・そうですね・・・。」
と、か弱い声が返ってきた。
まだ動揺から抜け出せていないらしいメディカに、自分も心が大きく揺れるのを何とか抑えながら、チラリと隣りの彼女を見て
「そろそろ、帰りましょうか。」
そう言うと、メディカは俯き加減のまま「は、はい・・・。」と小さく頷くのだった。
その返事を聞いてから、トランクスは車のエンジンをかけると、雲の切れ間から陽の光が差し始めたキラキラと輝き出す景色の中へ車を走らせ始めた。
濡れたアスファルトの上を転がるタイヤの、水しぶきを上げる音がやけに耳に付く。
そんな、しんとした時間が続く車内の空気を変えたのは
「あ、虹・・・!」
と、窓を眺めていたメディカの微かに漏れた声だった。
ハンドルを握りながら助手席の窓の方へチラリと目を遣ると、街の上に架かる虹を捉えることが出来た。
「きれいですね。」
視線を前に戻し言うと
「はい。こんなにきれいな虹を見るの初めてです。わぁ、ちゃんとアーチになってる。」
窓から虹を眺めたまま感嘆の声をあげるメディカに、トランクスは優しい笑みを浮かべた。
ただ、唇に微かに残る柔らかい感触と、隣に座るメディカが顔を赤く染め、困惑した様に俯く姿が視界の端に映ると、いまのコトが現実に起きたことなのだと認めるしかなかった。
雨足が弱まり、色を取り戻し始めた空に気付き
「もうすぐ、止みそうですね・・・!」
と、何となく気まずい雰囲気を散らす様に空を見上げると
「・・・そうですね・・・。」
と、か弱い声が返ってきた。
まだ動揺から抜け出せていないらしいメディカに、自分も心が大きく揺れるのを何とか抑えながら、チラリと隣りの彼女を見て
「そろそろ、帰りましょうか。」
そう言うと、メディカは俯き加減のまま「は、はい・・・。」と小さく頷くのだった。
その返事を聞いてから、トランクスは車のエンジンをかけると、雲の切れ間から陽の光が差し始めたキラキラと輝き出す景色の中へ車を走らせ始めた。
濡れたアスファルトの上を転がるタイヤの、水しぶきを上げる音がやけに耳に付く。
そんな、しんとした時間が続く車内の空気を変えたのは
「あ、虹・・・!」
と、窓を眺めていたメディカの微かに漏れた声だった。
ハンドルを握りながら助手席の窓の方へチラリと目を遣ると、街の上に架かる虹を捉えることが出来た。
「きれいですね。」
視線を前に戻し言うと
「はい。こんなにきれいな虹を見るの初めてです。わぁ、ちゃんとアーチになってる。」
窓から虹を眺めたまま感嘆の声をあげるメディカに、トランクスは優しい笑みを浮かべた。