もし、この想いを告げたら彼はどう応えてくれるのだろうか・・・。

そう考えるも、この想いを告げた途端にトランクスに逢えなくなる様な気がして、メディカは溢れそうになる想いをぐっと抑えつけるのだった。

そして、そんなメディカの心の中など知る筈もなく、トランクスは隣りを歩くメディカを横目で見ながら

「南の都に来るのは久し振りですよ。都の上を飛ぶことはあるんですけど、１人だと街に下りることもありませんから。」

と言うと

「トランクスさんとなら、一緒に行きたい女の子たくさんいそうなのに。」と、小さく笑うメディカに

「そ、そんなことありませんよ！俺、そういう知り合いはいませんから！！」と慌てて答えていた。

すると「そうなんですか？」と意外そうな顔を向けられ

「ええ。俺がこんなふうに話せる女の人って、メディカさんだけですから。」

と、トランクスは眉を寄せ笑うのだった。

「メディカさんだけ」そんなことを言われ、ドキッとしていると

「メディカさんみたいに俺と普通に接してくれる人って少ないんですよ。だから、メディカさんといると俺も自分らしくいられて落ち着くんです。」

そう微笑むトランクスは何となく寂しそうに見えた。

何もかも恵まれていると思っていた、彼の意外な発言に内心驚きながらも

「じゃあ、私の前ではトランクスさんらしくいて下さいね。」

受け入れるようにメディカがにこりと微笑むと

「ありがとう、メディカさん。」

と、トランクスも穏やかな笑みを向けるのだった。