カルテ70
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お父さん、私泳げるようになったのよ!」
「ホントかメディカ!?やったじゃないか!!そうか!頑張ったなー!!」
「うん!」
「よーし!それじゃあ、来年の夏は3人で海に行こう。」
「ホント?!」
「ああ。約束だ。」
「やったー!絶対よ、お父さん!!約束だからね!」
「フフ。よかったわね、メディカ。」
――うん!
――。
―――。
目を開けると、薄い光がそっと部屋の中に差し込んでいた。
(・・・夢・・・?)
とても懐かしい、むかしの夢―。
そんな夢を見たのは、きっとこれから訪れる1日が原因だろうとすぐに分かった。
ベッドから起き上がるとカーテンと窓を開け、青く澄んだ外の爽やかな空気を部屋へと取り込み
「晴れてよかった・・・。」
そう呟き隣りのリビングへと向かうと、同じ様にカーテンを開けた。
住み始めて1カ月経ち、この部屋にも最近になってようやく馴染み、パーソナルな空間だ思える様になってきた。
ソファでカフェオレを啜りながら、築20年は経っているらしい部屋の中をぐるりと見回す。
西の都の病院の寮にもなっていることもあってか、外観は修繕され室内も壁紙やフローリングを張り替えるなどリフォームされており、備え付けの家電なども比較的新しい物が置かれていた。
以前の部屋に比べると随分とグレードアップした物権に満足し、マグカップにまた口を付ける。
そして、今日のこれからのことを考えると
「ふふ。楽しみだな・・・。」
と、顔をふにゃりと緩めずにはいられなかった。