ブラはさも当然のように

「だって「好きだから、何？」って思わない？どうしたいかハッキリ言ってくれないと分からないじゃない。」

と口を尖らせるのだった。

いかにも自分の体験談を話しているようなブラの発言に

「ふーん・・・なるほどね。でも私なら「好き」って言われたら「付き合うこと」だと思っちゃうけど。」

ブルマがそう言うと

「それはママに自信があるからよ！」

と、ブラはブルマにムッとした顔を向けるのだった。

そんな２人の会話を、トーストを齧りながら聞いていたトランクスは、心の中でニヤニヤとほくそ笑んでいた。

新聞で顔を隠しながら、昨夜のことを思い出し「あのキスに応えてくれた彼女の気持ちは、きっと自分と同じ筈だ！」

そう思うと、トランクスはブラの発言など気にも掛けないのだった。

そして、その日から

『おはようございます！』や『おやすみなさい。』

『今日も１日頑張りましょうね！』や『今日もお仕事お疲れ様でした。』

など、メディカからメールが送られてくるようになると、ますます「恋人同士になったんだ！」と実感し、トランクスの心は浮つくのだった。

お互い忙しくてなかなか電話で話しをしたり逢うことは出来ないが、この指先から送る言葉だけでも彼女と繋がっていられるのだと思うと、トランクスは十分幸せで、甘酸っぱい日々の始まりに胸をときめかせた。

そして、そんな満たされた日々が始まると、自ずとやる気が出るのは人間誰しも同じで、カプセルコーポレーションの若き社長の仕事中の逃亡はなくなり、トランクスは真面目に仕事に取り組むようになっていった。