「で、何て言ったの？」

と、ニヤつく顔が訊ねてきた。

「・・・え？」

「だから、メディカちゃんに何て言ったのよ！」

ニヤニヤした顔を向ける母親に、それは勘弁してくれとばかりに

「いっ、いいだろ、別に・・・！」

と赤い顔をプイと逸らすと

「えーっ、ブラも聞きたいわー！」

クルクルとティーカップの中身をスプーンで回すブラの楽しそうな視線に、トランクスは顔を引き攣らせた。

その表情から「どうやってからかおうかしら？」という雰囲気がプンプンと漂ってくる。

言う気など毛頭ないが、言えば２人にからかわれるのは目に見えている。

トランクスは新聞を広げると、２人の話しをスルーすることに決めたのだった。

そんな、顔を逸らして新聞を読み始めた我が子に

「ケチね！教えてくれないみたいよ。」

ブルマは目を細め聞こえよがしにそう言うと

「ま、いいわ。何て言ったか、大体想像つくし。」

ブラはそう言うと、イチゴをフォークでプスリと刺し、口へと運んだ。

「想像がつく。」など言われ、トランクスが内心ドキリとしながら、新聞を捲っていると

「そうね。きっと普通に「好きです。」とか言ったんでしょうね。」

「そうよ。お兄ちゃんが気の利いたセリフ言えるとは思えないもの。」

そう言ってキャハハと笑う２人の会話を、隣りで眉をピクピクさせ聞いていると

「でも「好き」って言うだけじゃダメよね。」

と言ったブラの言葉に、反応してしまった。

「え？何でよ。」

ブルマもブラの言葉を意外に思ったらしく、不思議そうな顔をブラに向けると