カルテ93
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「えっ?!あ、きっと今月から外科研修になったからかも。すごくやり甲斐あるから・・・!」
そう誤魔化してみたが、その顔は疑う様な目をメディカに向けていた。
何か聞きたそうなおばちゃんの顔に、ついトランクスとのことを話してしまいそうになったが、彼の立場を考えると迂闊に話すことは出来ないと思い、何とか思い留まった。
そんなメディカの元に
『今度の日曜日、空いてるかな?』
と、トランクスから短いメールが送られてきたのは、勤務を終えてから立ち寄った休憩室でのことだった。
嬉しくて胸を弾ませ、早く返信しなければと思い、休みの日をチェックしようとタブレット型の手帳を開いていると、隣りのテーブルに座っていた看護師たちの会話が聞こえ、メディカはその会話の中に出てきた名前に思わず聞き耳を立ててしまった。
―その会話は途中までしか聞こえなかった。
と言うより、聞くことが出来なかった。
メディカは開いていたタブレットの電源をオフにすると、スッと席を立ち休憩室を後にした。
そのまま帰宅するため、職員専用の出入り口までの長い廊下を歩いている間に、メディカの心の中には黒い渦が生まれていた。
その渦はゆっくりとメディカの胸を締め付けていき、意識も遠くなっていく。
〝シュッ〝と出入り口のドアを開けると、冷たい空気が纏わりついてきて、小さく身体を震わせた。
病院をあとにし、自宅マンションへと歩みを進めていると、澄んだ夜空に三日月が浮かんでいるのが目に入り、立ち止まるとそのまま夜空を見つめた。
そう誤魔化してみたが、その顔は疑う様な目をメディカに向けていた。
何か聞きたそうなおばちゃんの顔に、ついトランクスとのことを話してしまいそうになったが、彼の立場を考えると迂闊に話すことは出来ないと思い、何とか思い留まった。
そんなメディカの元に
『今度の日曜日、空いてるかな?』
と、トランクスから短いメールが送られてきたのは、勤務を終えてから立ち寄った休憩室でのことだった。
嬉しくて胸を弾ませ、早く返信しなければと思い、休みの日をチェックしようとタブレット型の手帳を開いていると、隣りのテーブルに座っていた看護師たちの会話が聞こえ、メディカはその会話の中に出てきた名前に思わず聞き耳を立ててしまった。
―その会話は途中までしか聞こえなかった。
と言うより、聞くことが出来なかった。
メディカは開いていたタブレットの電源をオフにすると、スッと席を立ち休憩室を後にした。
そのまま帰宅するため、職員専用の出入り口までの長い廊下を歩いている間に、メディカの心の中には黒い渦が生まれていた。
その渦はゆっくりとメディカの胸を締め付けていき、意識も遠くなっていく。
〝シュッ〝と出入り口のドアを開けると、冷たい空気が纏わりついてきて、小さく身体を震わせた。
病院をあとにし、自宅マンションへと歩みを進めていると、澄んだ夜空に三日月が浮かんでいるのが目に入り、立ち止まるとそのまま夜空を見つめた。