カルテ86
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
メディカを片腕に抱えてから、次には横抱きにすると、トランクスはゆっくりと上昇し、海の上で点滅する灯標に向かって緩やかに飛行を始めた。
抱えられているメディカの方は、トランクスのパーカーの胸の辺りを思わずキュッと掴むと、花火の打ち上げの時を待つ人々で賑わう港を見下ろした。
まさか人が飛んでいることなど誰も気付く筈もなく、2人は港の喧騒から離れ、ザーッザーッという大きくなる波の音がする暗い夜の海の上を進むと、港から離れた海の上に建つ灯標が目の前に見えてきた。
コンクリート造りのそれは、近くで見ると4階建てのビル程の高さで、メディカは瞳を大きくしながら「こんなに大きかったんですね!」と、感嘆の声を上げた。
黄色と黒のツートンの灯標は、丁度色の境目の辺りに、柵のある踊り場が造られていて、人が立つことが出来る様になっている。
2人がそこに降り立つと、右斜め前方に花火の打ち上げ場所となっている、筏の様な台船と言われる箱型の船が浮かんでいるのが見えた。
「少し近かったかな。」
一番丁度よく綺麗に観えるだろう港から、1キロ程沖にいることが果たしていいものなのか?と苦笑いしていると
「ふふっ!こんなに近くで観たことがないから、楽しみです。」
と笑うメディカに「そ、そうですか?」と尋ねると
「はい!いい思い出になりそうです。」
そう言って向けられた柔らかい笑顔が、暗がりの中でもよく分かり
「よかった!そう言ってもらえると、ここに来た甲斐があります。」
と、トランクスもつられる様に目を細めるのだった。
抱えられているメディカの方は、トランクスのパーカーの胸の辺りを思わずキュッと掴むと、花火の打ち上げの時を待つ人々で賑わう港を見下ろした。
まさか人が飛んでいることなど誰も気付く筈もなく、2人は港の喧騒から離れ、ザーッザーッという大きくなる波の音がする暗い夜の海の上を進むと、港から離れた海の上に建つ灯標が目の前に見えてきた。
コンクリート造りのそれは、近くで見ると4階建てのビル程の高さで、メディカは瞳を大きくしながら「こんなに大きかったんですね!」と、感嘆の声を上げた。
黄色と黒のツートンの灯標は、丁度色の境目の辺りに、柵のある踊り場が造られていて、人が立つことが出来る様になっている。
2人がそこに降り立つと、右斜め前方に花火の打ち上げ場所となっている、筏の様な台船と言われる箱型の船が浮かんでいるのが見えた。
「少し近かったかな。」
一番丁度よく綺麗に観えるだろう港から、1キロ程沖にいることが果たしていいものなのか?と苦笑いしていると
「ふふっ!こんなに近くで観たことがないから、楽しみです。」
と笑うメディカに「そ、そうですか?」と尋ねると
「はい!いい思い出になりそうです。」
そう言って向けられた柔らかい笑顔が、暗がりの中でもよく分かり
「よかった!そう言ってもらえると、ここに来た甲斐があります。」
と、トランクスもつられる様に目を細めるのだった。