そう思うと、メディカの心の中には、虚しく冷めたい風が吹き始めたのだった。

視線を落とし、自分のつま先をボーッと見つめていると

「ねぇ、彼女。１人？」

と声を掛けられ、ふと顔を上げると、見るからに軽そうな男２人に囲まれていた。

「あ、いえ。人を待っているので・・・。」

会えるかも分からない大好きな彼を思い答えると

「じゃあさ、来るまで俺達と話さない？」
「ね？いいじゃん。」

と、男たちにニヤニヤした顔を向けられた。

「もうすぐ来ると思うから・・・。」

そうやんわり断るも

「その相手が来るまででいいからさ！」
「そうだよ。あ、待ってるのって女の子？ならさ、俺たちと一緒に花火観ようよ！」

と、諦めてくれそうにない。

（う・・・どうしよう・・・。）

と、メディカが考えを巡らせていると

「メディカさん！」

と、名前を呼ばれ、声の方を見ると険しい表情をしたトランクスが人の流れに逆らいながら、こちらへと向かって来るのが見えた。

「トランクスさん・・・！」

そう言って、向かって来るトランクスに安堵の表情を向けると

「何だよ、男かよ・・・！」「チェッ！行こうぜ。」と吐き捨てる様に言って、自分から離れて行く男たちに、メディカはホッと心の中で息を吐いた。

「すみません！！」

自分の元に辿り着くなり、第一声にそう言ったトランクスは、変わらず険しい表情を浮かべている。

そんなトランクスに

「私こそすみません！！何も言わずに立ち止まってしまったから・・・！」

メディカも申し訳なさそうに眉を寄せると