カルテ83
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西の都を見下ろす、カプセルコーポレーション本社最上階。
社長室であるこの部屋で、トランクスは頭を抱えていた。
それはあの日、ウチに帰ってから母の口から出た
「もうすぐメディカちゃんの誕生日ね。」
という一言だった。
「え・・・誕生日・・・?」そうマヌケな顔で呟いた自分に
「あんた・・・まさか知らなかったんじゃないでしょうね。」
そう睨んできた母に続き
「お兄ちゃんてばリサーチ不足過ぎ・・・!!」と、信じられないといった顔を向けてきた妹にも何も言い返す事などもちろん出来ず、大好きな彼女の誕生日という大事な記念日を知らなかった迂闊さと、情けなさに自己嫌悪に陥ったのは言うまでもない。
思えば、これまで付き合ってきた彼女たちは誕生日を自己申告してくれていたので「誕生日を聞く」という、そんな基本的なことすら忘れていた。
そして、今まさに頭を悩ませているプレゼントも、彼女たちのリクエストに応えていただけだったので、こうしてイチから考えるという様なことをしてこなかったトランクスは、完全に迷宮に迷い込んでしまっていたのだった。
今更メディカに聞くことも出来ず、聞いても「いりません!」と首を振って答えてくれそうにない彼女の姿が目に浮かび、そんな遠慮がちな愛しい人に何を贈ればいいのかと考え込んでいると〝コンコン〝とドアをノックする音がして、秘書が書類を手に入って来た。
「社長、こちらにサインを頂けますでしょうか。」
姿勢良く部屋に入って来た秘書から書類を受け取ると、トランクスは目を通してからペンを走らせ、秘書へと手渡した。
社長室であるこの部屋で、トランクスは頭を抱えていた。
それはあの日、ウチに帰ってから母の口から出た
「もうすぐメディカちゃんの誕生日ね。」
という一言だった。
「え・・・誕生日・・・?」そうマヌケな顔で呟いた自分に
「あんた・・・まさか知らなかったんじゃないでしょうね。」
そう睨んできた母に続き
「お兄ちゃんてばリサーチ不足過ぎ・・・!!」と、信じられないといった顔を向けてきた妹にも何も言い返す事などもちろん出来ず、大好きな彼女の誕生日という大事な記念日を知らなかった迂闊さと、情けなさに自己嫌悪に陥ったのは言うまでもない。
思えば、これまで付き合ってきた彼女たちは誕生日を自己申告してくれていたので「誕生日を聞く」という、そんな基本的なことすら忘れていた。
そして、今まさに頭を悩ませているプレゼントも、彼女たちのリクエストに応えていただけだったので、こうしてイチから考えるという様なことをしてこなかったトランクスは、完全に迷宮に迷い込んでしまっていたのだった。
今更メディカに聞くことも出来ず、聞いても「いりません!」と首を振って答えてくれそうにない彼女の姿が目に浮かび、そんな遠慮がちな愛しい人に何を贈ればいいのかと考え込んでいると〝コンコン〝とドアをノックする音がして、秘書が書類を手に入って来た。
「社長、こちらにサインを頂けますでしょうか。」
姿勢良く部屋に入って来た秘書から書類を受け取ると、トランクスは目を通してからペンを走らせ、秘書へと手渡した。