トランクスが父に詰られ、罵倒されながらのトレーニングを終えたのは、午後４時を回った頃だった。

母と妹から先週のパオズ山での有様を聞いた途端、父ベジータに即重力室へと連行されたのは確か昼前で、かれこれ５時間近く重力室で父と格闘していたのかと思うと、どっと疲れが出た。

（これなら、まだ仕事してる方がマシだよ・・・。）

そう思いながら、フラフラとした足取りでバスルームへ向かい、シャワーを浴びながら、母と妹のせいで散々な休日になったと深い溜息を吐き（最近ツイてないな・・・。）とぼやいた。

先週のパオズ山でのキス未遂や、昨日、悟天と病院へと向かったが、結局メディカには逢えず仕舞いだったことなどを思い、濡れた髪をワシワシと乱暴にタオルで拭ながらキッチンへと向かっていると、リビングから母と妹の楽しそうな声が聞こえ、さすがにイラッとした。

人の気も知らずに・・・。そう思いながら不貞腐れた顔でリビングに入ると、ソファに座ってブルマ、ブラと談笑しているメディカの姿が目に映り、驚きのあまり固まってしまった。

「あ、お兄ちゃん！トレーニングお疲れ様！」

そのブラの声でトランクスに気付いたメディカが、いつもの柔らかい笑みに少し恐縮を混じえた表情で「お邪魔してます。」と会釈すると「い、いらっしゃい！」と答えるその声は僅かに裏返って聞こえた。

予想もしてなかった彼女の来訪に、嬉しさのあまり緩みそうになる口元を何とか抑えたが、母と妹にはバレているらしく、ニヤニヤとした顔を向けられ顔を赤くしていると

「今日は随分と長かったわね。」