ホリデー③
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「狭い道なんで、気を付けてくださいね」
龍泉寺を出るなり、後ろを振り返った真琴さんに「はい」と頷き、俺たちは住宅地を通る道路を歩きはじめた。
道路に歩道はなく、俺たち歩行者は、通り過ぎて行く車に遠慮するように、白線の内側を歩かなければならない。
確かに、危ない道だな……。
もし、車が突っ込んで来たら、歩行者に逃げ場はない。
俺は、前を歩く梨子さんの後ろ姿を見つめ、その「もし」に備え、通り過ぎて行く車に注意を払いつつ、足を進めた。
十五分程歩いただろうか。
店舗が並ぶ道を進み、広い交差点に着くと、その先にここまでの雰囲気とは違う、白壁にオレンジ色の屋根の建物が見えた。
「あれが駅なんですけど、桟橋は駅の向こう側になるんで、駅の中を通り抜けて行きますね」
真琴さんは、白壁の建物を指差して、目的地までの道のりを説明しながら、交差点を真っ直ぐ、駅の方へと進んだ。
駅前のロータリーは、中心にオレンジや黄色の花が咲き誇る花壇があり、そしてその脇には、背の高いヤシの木が数本、風に葉を揺らし立っている。
他にも、ロータリーに停まっているタクシーに乗り込んでいく人や、スマホ片手に話し合っている男女、小さな子供を連れた家族の姿もあった。
生活感のある住宅地とは違い、駅前は非日常的な雰囲気が醸し出されていて
「駅の辺りは観光地の雰囲気が出てますね」
感心している俺の横から
「この町の観光は、駅の向こう側にある海がメインなんで」
真琴さんはそう言うと、駅の中へと進んで行った。
龍泉寺を出るなり、後ろを振り返った真琴さんに「はい」と頷き、俺たちは住宅地を通る道路を歩きはじめた。
道路に歩道はなく、俺たち歩行者は、通り過ぎて行く車に遠慮するように、白線の内側を歩かなければならない。
確かに、危ない道だな……。
もし、車が突っ込んで来たら、歩行者に逃げ場はない。
俺は、前を歩く梨子さんの後ろ姿を見つめ、その「もし」に備え、通り過ぎて行く車に注意を払いつつ、足を進めた。
十五分程歩いただろうか。
店舗が並ぶ道を進み、広い交差点に着くと、その先にここまでの雰囲気とは違う、白壁にオレンジ色の屋根の建物が見えた。
「あれが駅なんですけど、桟橋は駅の向こう側になるんで、駅の中を通り抜けて行きますね」
真琴さんは、白壁の建物を指差して、目的地までの道のりを説明しながら、交差点を真っ直ぐ、駅の方へと進んだ。
駅前のロータリーは、中心にオレンジや黄色の花が咲き誇る花壇があり、そしてその脇には、背の高いヤシの木が数本、風に葉を揺らし立っている。
他にも、ロータリーに停まっているタクシーに乗り込んでいく人や、スマホ片手に話し合っている男女、小さな子供を連れた家族の姿もあった。
生活感のある住宅地とは違い、駅前は非日常的な雰囲気が醸し出されていて
「駅の辺りは観光地の雰囲気が出てますね」
感心している俺の横から
「この町の観光は、駅の向こう側にある海がメインなんで」
真琴さんはそう言うと、駅の中へと進んで行った。