焼きたてのハムの隣りに、レタスを添えたお皿を二枚渡され、私はそれを持って台所を出た。

　ダイニングテーブルに、お皿を置いて

「もうすぐ朝ごはんが出来るので、どうぞ」

　よそよそしい感じで、トランクスさんに声をかけた。

　そんな私の微妙な演技に、トランクスさんは苦笑いしながら

「ありがとうございます」

　そう言って、ソファから立ち上がり、ダイニングテーブルの方に移動してくれた。

　マコちゃんから「馴れ馴れしくしないように」って注意されたこともあって、私たちはお互いよそよそしく振舞ってる。

　でも、私はこのよそよそしい振舞いが段々窮屈になってきて、ストレスを感じはじめてた。

　家族の目を気にせずに、これまでみたいに、トランクスさんとベジータさんと話したい！

　そんな思いが募ってた。

　カプセルコーポレーションくらい広い家なら大丈夫だろうけど、この家は狭いから、家族の目を盗んで話すことも出来ない。

　家の外に二人を連れ出せば……って考えたけど、それも学校やピアノのレッスンで時間が取れず、出来ずにいた。

　でも、もし。時間が取れたとしても、日が浅過ぎて、私が二人を連れ出すのは、何となく不自然な気がする……。

　だから

「龍斗さんの知り合いってことになってるんだから、マコちゃんがいた方が自然でしょ？　お願い！」

　そう言って、この週末に私たち四人で出掛けたいってお願いすると、明らかにマコちゃんは面倒臭そうな顔をした。

　けど、二人を強引に私の家に預けたことへの後ろめたさもあるのか

「……じゃあ、土曜日にあんたの家に行くから」