アナログ②
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この歴史を閉じ込めた、アナログを通り越した趣ある木造建物に、俺は癒しを感じるようになり、ここににいるだけで、自分自身が清められていくような気がした。
「不思議な場所ですね」
本堂の中を見回しながら呟くと
「本堂というのは仏がおられる聖域だからね。特別な場所だよ。いつでも入ってもらって構わないからね」
礼堯さんはそう言って、穏やかに微笑んだ
本堂の掃除を終えると、俺は朝食をとるため家の方へ向かった。
靴を脱ぎ、玄関からダイニングに続く廊下を進んで行く。
この僅かな時間。
この僅かな時間に、俺の胸は徐々に高鳴り、口元は緩みそうになった。
その理由。
それは、登校前の梨子さんと、朝食を一緒に食べることが出来るからだ。
この家のダイニングは、カプセルコーポレーションのレストランよりコンパクトなこともあり、人との距離が近い。
その為、向かい合って座れた時は、すぐ目の前に梨子さんがいるような状態になり、俺としては密かな楽しみの時間となっていた。
「掃除」という修行を終えた後の楽しみに胸を弾ませ、今朝もダイニングに入ったのだが、そこに梨子さんはおらず、いつもの朝の慌ただしさもなかった。
……アレ?
期待を裏切られ、リビングの入り口でポカンとしていると
「おはようございます」
来た廊下の方から、梨子さんの母親の智子さんがやって来た。
「お、おはようございます……」
いつもと違う家のようすに、俺が残念……いや、不思議がっていることに気付いた智子さんは
「不思議な場所ですね」
本堂の中を見回しながら呟くと
「本堂というのは仏がおられる聖域だからね。特別な場所だよ。いつでも入ってもらって構わないからね」
礼堯さんはそう言って、穏やかに微笑んだ
本堂の掃除を終えると、俺は朝食をとるため家の方へ向かった。
靴を脱ぎ、玄関からダイニングに続く廊下を進んで行く。
この僅かな時間。
この僅かな時間に、俺の胸は徐々に高鳴り、口元は緩みそうになった。
その理由。
それは、登校前の梨子さんと、朝食を一緒に食べることが出来るからだ。
この家のダイニングは、カプセルコーポレーションのレストランよりコンパクトなこともあり、人との距離が近い。
その為、向かい合って座れた時は、すぐ目の前に梨子さんがいるような状態になり、俺としては密かな楽しみの時間となっていた。
「掃除」という修行を終えた後の楽しみに胸を弾ませ、今朝もダイニングに入ったのだが、そこに梨子さんはおらず、いつもの朝の慌ただしさもなかった。
……アレ?
期待を裏切られ、リビングの入り口でポカンとしていると
「おはようございます」
来た廊下の方から、梨子さんの母親の智子さんがやって来た。
「お、おはようございます……」
いつもと違う家のようすに、俺が残念……いや、不思議がっていることに気付いた智子さんは