「チッ！　遅れた星のクセに、衛星での監視だと？　そんなくだらんことをしてやがるから滅びるんだ」

　憂さを晴らすように、吐き捨てると

「滅びる……？ やはり、トランクスが言っていたことは本当だったんですね」

　トランクスは、酷く残念そうに呟いた。



「トランクスから聞いていたのか」

「ええ」

「タイムパトロールといっても、さすがに他の宇宙のことは知らんということか」

「そうですね。宇宙が十二個あるということも、母さんから聞いて初めて知りましたから」

「時の界王神から聞いてなかったのか？」

「はい。おそらく、俺たちには第七宇宙の歴史にだけ専念させたかったんじゃないでしょうか」

「なるほどな」

　時の界王神が全宇宙のことを知らないはずがなく、トランクスの想像通りだろうと納得していると

「あ、あの……。この地球が滅んだことを梨子さんたちは知っているんですか？」

　トランクスは、浮かない表情を向けてきた。

「確か、あの娘たちが俺たちの「地球」に来てすぐに、第六宇宙の「地球」という星は滅びたという話しはしたはずだ。だが、覚えているかは分からん」

　何しろ、あの時はまだ、真琴と梨子が本当に第六宇宙の「地球人」とは思ってなかった。

「そ、そうですか……」

　とんでもなく恐ろしい秘密を知ってしまった。とばかりに、表情を暗くするトランクスに

「一度滅びはしたが、こうして復活したんだ。気にすることじゃないだろう」

　声をかけたが、トランクスは「は、はい……」と、沈んだ表情を浮かべていた。