そう尋ねると

「そ、そんなことするわけないでしょう！」

　すぐに否定の言葉が返ってきたが、ここに来てからのトランクスの行動を見ていると、信じ切ることは出来ない。

　トレーニングをすることなく、毎日パソコンでこの「地球」のことを調べ、梨子の家族とも積極的に関わろうとしている息子のようすに

　帰るのを諦めたわけじゃないだろうな……？

　そんな疑惑が浮かんでも仕方ない。

「とにかく、俺はこんなくだらん星に、いつまでもいる気はないからな！　他に帰る方法がないか知らべやがれ！」

　語気を強くすると

「他に方法はないか考えました！　が、やはり帰るには、時の界王神様の力を頼るしかありません……」

　トランクスは眉を下げてから

「父さん。修業が出来なくてツライのは俺も同じです。でも、ここは俺たちのいた地球とは違うんです。修業は我慢して下さい……」

　俺の苛立つ理由を察したらしく、諫めにきた。

「チッ！　トレーニングをする場所くらい、この星にもあるだろ」

　舌打ちをし言葉をぶつけたが、真琴の言った「修業はするな」という言葉を忠実に守ろうとするトランクスは

「いけません！」

　頑なに首を振り、外でのトレーニングを許そうとはしない。

「気が利かんヤツだ……！」

　融通の利かない息子を睨むと

「この地球は、衛星からの監視の目が厳しいようなんです。ですから、異変があれば社会問題に発展する可能性がある。そうなると大変です！　ですから、外での修業は我慢してください……」

　トランクスは困った顔を浮かべた。