「それに、こんなに沢山俺たちの物を買って頂いて……。荷物持ちだけじゃ足りないくらいです」

　トランクスさんはすぐに、恐縮した顔を、お姉ちゃんに向けた。

　確かに、トランクスさんとベジータさんの手には、食料品が入ったエコバッグの他に、ファストファッション店の紙袋が握られてる。

「ほら、着替えがないと困るでしょ。だから買いに行ってきたの！」

　トランクスさんの発言で、二人の手に握られてる、大きな紙袋をじっと見つめる私に、
お姉ちゃんは更に上機嫌な声で、そう言った。

　てっきり、あの紙袋の中身は、お姉ちゃんの買い物だと思ってたのに、まさかトランクスさんたちの服だったなんて……！
　
　確かに、二人の着替えとか無いからどうしよう……。

　って、考えてたよ！
　
　私とマコちゃんで、お金出し合って買いに行かないと……！

　なんて思ってたけど、まさか、お姉ちゃんが買いに行ってくれたなて！

「あ～、久しぶりに楽しい買い物だったわ～！」

　何かを思い出すように、ニマニマと意味深な笑顔を浮かべるお姉ちゃんの、その笑顔が気になったけど、それよりも、着替えの心配が無くなったことに、私はホッとした。

　言っても、高校生。

　しかも、バイトもしてない私たちじゃ、一番大きなサイズのショッピングバッグ八個分の洋服を買ってあげるなんて、とても出来ない。

　このサプライズな展開に恐縮したのか

「菜奈さん、すみません！　ありがとうございます！」

　深々と頭を下げるマコちゃんに続いて、私も

「ありがとう、お姉ちゃん！」

　って、心の底から感謝の気持ちを伝えてた。