LiarLiar①
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声を潜め、小径を下りはじめた。
「マコちゃん……!」
その行動に慌てた梨子さんが、引き留めるように、小さな声をあげるも、真琴さんはその声を無視し、俺と父さんの方を振り返ると、付いてくるよう目配せした。
小径は、丁度人が二人並んで通れるくらいの幅で、舗装されていない、ただ土を踏み固めただけの簡易な道だ。
とはいえ、小径を囲むように立つ木々の枝葉や、小径の脇から伸びる雑草の侵入は許しておらず、きちんと掃除はされている。
ただ、小径の外は、敢えて手入れをしていないのか、落ち葉や雑草、苔の生えた石が、自然のままにおかれていた。
そんな小径を、警戒するようすもなく、下って行く真琴さんに
「ねぇ、マコちゃん。あの人、本当にお父さんなのかな……?」
梨子さんが、疑うように呟くと、少し間を空けてから「多分」と、短い答えが返ってきた。
躊躇うようすもなく、歩みを進める真琴さんに
「多分て……!」
梨子さんは、小声で呟いてから
「っていうか……もし、本当にお父さんなら、『今日は早いな』っておかしくない?! だって、私たち、久し振りに帰って来たんだよ?!」
徐々に、声が大きくなっていく梨子さんに
「うるさい」
真琴さんは、静かに一喝すると、何かを考えるように、黙り込んでしまった。
そんな真琴さんを、困惑の表情で見つめる梨子さんの横顔を、俺も同じ気持ちで見つめていた。
「マコちゃん……!」
その行動に慌てた梨子さんが、引き留めるように、小さな声をあげるも、真琴さんはその声を無視し、俺と父さんの方を振り返ると、付いてくるよう目配せした。
小径は、丁度人が二人並んで通れるくらいの幅で、舗装されていない、ただ土を踏み固めただけの簡易な道だ。
とはいえ、小径を囲むように立つ木々の枝葉や、小径の脇から伸びる雑草の侵入は許しておらず、きちんと掃除はされている。
ただ、小径の外は、敢えて手入れをしていないのか、落ち葉や雑草、苔の生えた石が、自然のままにおかれていた。
そんな小径を、警戒するようすもなく、下って行く真琴さんに
「ねぇ、マコちゃん。あの人、本当にお父さんなのかな……?」
梨子さんが、疑うように呟くと、少し間を空けてから「多分」と、短い答えが返ってきた。
躊躇うようすもなく、歩みを進める真琴さんに
「多分て……!」
梨子さんは、小声で呟いてから
「っていうか……もし、本当にお父さんなら、『今日は早いな』っておかしくない?! だって、私たち、久し振りに帰って来たんだよ?!」
徐々に、声が大きくなっていく梨子さんに
「うるさい」
真琴さんは、静かに一喝すると、何かを考えるように、黙り込んでしまった。
そんな真琴さんを、困惑の表情で見つめる梨子さんの横顔を、俺も同じ気持ちで見つめていた。